高齢者がリハビリを行う時の注意点
病院や施設でリハビリをするけれども、家でも行うとさらに効果的。
けれども、間違ったやり方をすると、逆効果になる場合もあります。
病院や施設での経験談をもとに、お伝えしておこうと思うことをアドバイスとして簡単に紹介します。
筋トレの種類などは他のサイトにも載ってると思うのでそちらを参考にしてください。
筋トレ
①10回できるぎりぎりの負荷がよい
筋力訓練は10回やってもうできないという強度でするのが一番効果的と言われています。
その重さ(負荷)で10回実施し、休憩を入れてて数セット、または朝昼夜に分けてするなどしましょう。
②麻痺で硬くなってる方はほどほどに
経験があると思いますが、脳梗塞などで片麻痺になった手足は、健側に力を入れると勝手に硬く力が入ってしまいます。
リラックスして戻ればいいですが、なかなか戻らない方はどんどん硬くなり、そのままにしていると関節が固まってしまいます。
麻痺側の硬くなり具合との兼ね合いを考えながら行いましょう。
また、終わったあとは健側で麻痺側を持ってストレッチをしましょう。
③膝関節が痛い方は体重をかけずに行う
膝関節の痛みがある方に膝の筋トレは必要です。
けれど、骨と骨がすり減って痛みがでているのに、体重をかけて屈伸運動などをするとさらにすり減って悪化します。
椅子に座って足を上げてキープ、寝て少し足を上げてキープするなど、体重をかけずに一定の位置でキープした筋トレにしましょう。
④高齢者はくたくたになるまでしない
やりすぎて足がガクガクして転倒しては元も子もありません。
転倒して骨折でもしたらさらに回復に時間がかかってしまいます。
通所でいらした施設でも、頑張り過ぎて帰ってから痛みが残って動くのが辛かったという方もたまにいます。
通常の生活が安全に送れる程度にしましょう。
歩行訓練
①膝の痛い方はむりをしない
膝の痛みがある方は、無理をせずシルバーカーを使用したり杖を使用したりし、膝の負担を減らしましょう。
無理をすると痛みが悪化して歩けなくなります。
②できるだけ左右対称に
悪い方をかばい、片側に傾いていると、そちら側の膝を悪くします。
それだけでなく腰や杖を持つ手も痛くなります。左右対称に歩けるように気を付けましょう。
③血圧・息切れに注意
足の動きがいくらよくて元気そうに見えても、血圧が高い方や呼吸器の障害で息切れするような方は注意が必要です。
介護する方も気を付けてあげてください。
④介護者はがっちりつかまない
付き添って介助する方は転ばせないようにとがっちりつかみがちです。
けれどそれでは歩きにくいです。
歩行する時は自然と重心が左右するものです。
片側に引っ張ってしまって重心移動を妨げるということのないようにしましょう。
⑤方向転換・座る時が危ない
まっすぐ歩くことができても、向きを変える時にバランスをくずすことはよくあります。
椅子に座ろうとした時などです。
介助者も最後まで気を抜かないようにしましょう。
⑤不安定なら歩行補助具を使う
歩行が不安定なのに杖を使いたがらない方がいます。
自分は大丈夫という過信をすると、転倒して骨折をし、入院になってよけいに動けなくなるということもあります。
無理して頑張った方がよくなると思いがちですが、無理をしないようにしましょう。
施設では、不安定な状態で短く歩く練習もありますが、補助具を使った安全な歩行で長く歩いて持久力をつけるという歩行訓練もあります。
毎日の積み重ねが大事です。
昨日たくさんやったから今日はやらなくていいというものではありません。
無理しない程度のリハビリを毎日続けましょう。