歩行訓練、体力をつける運動器具
年をとってくると、徐々に体力が低下し、何をしてもすぐに疲れるという状態になりがちです。
ウォーキングをしたりランニングをしたりすることで体力をつけることはできますが、体が不自由になるとそれも難しくなってきます。
健康のために外に出たのに、転んで骨折して入院というようなことになっては元も子もありません。
家の周りで歩行訓練を行う時、一人で危ない場合は家族が付き添いをするのが理想ですが、それもしょっちゅうは難しいのが現実。
また、夏の暑い日には熱中症が心配、雨の日には出かけられない…なかなか歩行訓練を続けるのは難しいですよね。
このような方たちが自宅内で一人で歩行訓練や体力をつけることができるような器具があります。
本人にリハビリ意欲がないのであればすぐに使わなくなってしまいますが、よくなりたいという意欲があるのであれば毎日行うことで体力、筋力がついてきます。
持久力向上、歩行訓練のリハビリ用品を紹介します。
ルームウォーカー
若い方でも運動用に使うルームウォーカー。
こちらがあれば、外に出なくても歩行訓練をすることができます。
若い人が使う簡易タイプのものもありますが、高齢者の方が使うのであれば、若干高いですが手すりが長くしっかりついているものをおすすめします。
乗る部分も長い方が、多少歩き遅れても後ろに落ちる心配がなく安心です。
ぶら下がっているピンが安全装置になっています。
服につけておくことで、スピードについていけず下がってしまったり転倒したりしたりした時にピンが引っ張られると止まるようになっています。
正直どれがよいかは分かりませんが、こちらはリハビリや高齢者専用の低速型の電動式ウォーカーとかかれています。
時速1kmからの物が多い中、こちらは0.2kmから選べるのでゆっくり歩くことができます。
手すりも長いのでつかまりやすそうです。
購入する際は口コミを確認してからにしてください。
エアロバイク
エアロバイクは、持久力・体力をつけるためや足のスムーズな動きを促すために使う器具です。
糖尿病の方などの方のカロリー消費の運動にも使われます。
足のマヒが強いと難しいですが、軽い麻痺でしたら足のいい運動にもなります。
不安定な方は椅子に背もたれがあり、座面が大きくて低いタイプの方が安心です。
老人施設ではこちらのような形が多いです。
イスの小さなタイプはかなり安定して座っていられる方向けです。
安定して座っていられるようならこちらの方が邪魔になりません。
場所を取ってしまうのが気になるようであれば、自宅にある椅子に座ったままできる足だけのタイプもあります。
木製のあしふみ器
こちらは足を乗せるだけで自然とゆらゆら動き始める不安定な作りになっており、力がない方でも軽い気持ちで無理なく運動を行うことができます。
5分間軽く1,000歩行うだけで、20分のウォーキングをしたのと同じ運動量になるそうです。
デイサービスや老人ホームなどでも使われています。
座ったまま、テレビを見ながらでも行えるので、続けやすいです。
エアロバイクなどは難しい方はこちらがよろしいかと思います。
車椅子のフットプレートの上に乗せての使用もできます。
引用:公式サイト|あしふみ健幸ライフ
95才のおばあちゃんが楽しそくやってる動画があります。
歩行器
家の中で、杖は難しいけれど両手に支えがあればなんとか歩けるという方は歩行器で歩行訓練するのもよいです。
何もないと歩けず車椅子生活だけれど、歩行器につかまれば歩けるというのであれば、歩行器での歩行を生活中に取り入れることで体力がつき、歩行能力も上がります。
訓練用ではなく、家での移動手段として使っている方もいます。
外で使うようなオシャレなシルバーカーと違ってコンパクトなので自宅内などの狭いところでの使用に向いています。
折りたためば薄くなるものも多いです。
歩行器は3種類あります。
写真の通りの形で完全に固定されます(折りたたむことは可能)。
持ち上げて歩行器を前に出したら、そのあと足を出すというのを繰り返して進んでいきます。
持ち上げられないと難しいです。
歩行器に寄りかかってしまって歩行器が前に進んで行ってしまうような方は、キャスター付きよりこちらがいいです。
こちらは足にキャスターがついていて、持ち上げなくても進んでいくことができます。
後方に体重をかければ、足の部分が床についてストッパーの役割をします。
固定型よりは不安定になりますが、歩行器に頼り過ぎずに歩ける方であれば、こちらの方が持ち上げなくてすむのでスムーズに歩けて便利です。
頼りすぎて前に押す過ぎてしまうと、勢いよく進んでしまうので危険です。
前にだけキャスターが付いていて、後ろにはついていないタイプもあります。
このタイプは、後ろを少し持ち上げて歩くようですが、付けばすぐに止まるので安心です。
説明が難しいですが、左右ががっちり固定していないので、ひねりを加えるように左右別々に前に進めることができます。
片側ずつやや浮かせながら前に出せばいいので持ち上げなくてすみます。
両方同時に持ち上げるのが難しいけれど、キャスターがついていると歩行器だけ前に滑って行ってしまうような方はこちらの方が向いているかも知れません。
けれどもこちらはコツがいるため、リハビリの現場ではあまり使ってるのを見たことがありません。
平行棒
平行棒は、病院や施設にもある歩行訓練用の手すりのことです。
両手でつかまって歩く練習ができるので、片側の手すりのみでは不安定な方でも歩きやすいです。
また、廊下についた片側のみの手すりと違い、片麻痺の方が方向転換をしても、常に同じ側の手で手すりをもって歩行訓練ができます。
病院にあるタイプも、思いっきり引っ張ってしまうと動きます。
ご自宅用の物は病院のよりも若干軽いと思うので、思いっきり引っ張って立とうとしたり、もたれかかったりすれば動く可能性もあるのでそこは注意が必要です。
今までデイケアなどの通所リハビリで歩行訓練を行っていないような方が急に行うと危険です。
自宅で使用する場合は、通所リハビリでも一人で歩行訓練をさせてもらっている方のみにしましょう。
リハビリ用階段
リハビリ用の階段には、両側に手すりがあります。
両側にあることで、片手しか使えない方でも、上りも下りも同じ側の手で捕まることができます。
こちらのタイプは段差が15cmと20cmのがあるようです。
滑るのを防止するようにゴムマットになっています。
自宅で使う方は少ないと思いますが、リハビリ意欲のある方で、とっても家が広いなら部屋の隅に置いておいてもいいですね。
階段の練習としてだけではなく、上り下りすることで足の筋力訓練にもなります。
足が弱い方だと、腕の力を使うので、腕の筋力訓練にもなります。