歯がない、噛めない時の柔らかい食事
高齢者になると、歯がない方も多く、硬いものを食べることが難しくなります。
歯がないだけなら総入れ歯をつければ食べられますが、噛む力や飲み込む力が衰えてくると、飲み込む際に喉につまらせやすくなり、通常の食事をとるのが難しくなってきます。
病院や介護施設では患者さんの状態に合わせ、小さく刻んだもの、柔らかいもの、とろみをつけたものなど食材の形態をかえます。
サラサラの飲み物ではむせてしまうときには、とろみをつける粉を使います。
ここでは、歯がない人向けの柔らかいお弁当やレトルト食品などの介護食、嚥下が心配な方向けのとろみ粉などを紹介します。
市販のものを試してみて、マネして自宅で作るのもよいと思います。
毎食作るのは大変なので、市販の物と併用するという使い方もおすすめです。
総入れ歯を修理に出していて歯がない期間の一時的な食事にも便利です。
レトルトの介護食
よく噛めない方用に、硬さ・形態に応じ区分1~4に分けられたレトルト食品です。
硬さが次のような区分で分けられています。
区分1 容易にかめる | キューピーやさしい献立区分1(楽天市場) | 具材の形はしっかりと残しながらも、スプーンなどで簡単につぶせるくらいにやわらかくしてあるおかずです。 硬いものや大きいものは食べづらくても、飲み込みは普通にできる方向けです。 |
区分2 歯茎でつぶせる | キューピーやさしい献立区分2(楽天市場) | 適度な大きさにした素材をやわらかくし、多少飲み込みづらさがある方でも食べられるようとろみをつけて食べやすくしたおかず・おじや・うどんなどです。 歯茎でも噛める硬さです。 |
区分3 舌でつぶせる | キューピーやさしい献立区分3(楽天市場) | 舌で簡単につぶせる位に、やわらかく仕上げたおかず・ごはん・おじやです。 細かくてやわらかければ食べられる方向けで、飲み込みにくさがある方でも飲み込みやすくとろみがあります。 |
区分4 噛まなくてよい | ホリカフーズ おいしくミキサー区分4 | 固形物は小さくても食べづらい方がたべられるよう、ミキサーでペースト状にしたものやゼリー状の飲料などです。 飲み込みにくさがある方でも飲み込みやすいです。 |
※参考までに:子供が体調不良の時に区分4を買ってみたのですが、私的にはおいしいとはいいがたい味で子供も食べませんでした。
味見してダメそうでしたら、工夫をしてみてください。
冷凍弁当・食材(区分2 歯茎でつぶせる)
レトルトパックと違い、通常の食事のように、いろいろなおかずを少しずつ楽しむことができるお弁当です。
レトルトおかゆ1パックだけを食べるのならいいですが、1食にレトルトパックをいくつも開けて定食のようにするとなるとけっこうお金がかかります。
それでしたら、こういったお弁当にしてしまった方がさまざまな種類が食べられ、見た目も味もよいのではと思います。
介護食 MFSやわらか食
医療・介護メーカーメディカルフードサービスのやわらか弁当です。
消費者庁の「食事療法用宅配食品等栄養指針」に基づいて作られています。
歯茎でつぶせる硬さ(区分2)にやわらかく加工。
電子レンジで温めるだけで簡単に食べられます。
6食セットです。
固形のレンコンもトロトロとの口コミがありました。
これだけ形がはっきりして見えても、しっかり柔らかく加工してあるようです。
健康直球便のやわらか食セット
健康直球便のやわらか食セットです。
歯茎と舌でつぶせる硬さとのことなので、こちらも区分2です。
管理栄養士が監修しており、栄養も安心です。
歯茎でつぶせる食材セット
こちらはやわらかく加工した食材です。
料理ではなく食材だけなので、家族と同じような味付けで料理することができます。
歯茎で嚙める柔らかさです。
寿のやわらかかまぼこなんかは、お祝いの席などにピッタリです。
しいたけとかごぼうなどはなかなか食べるのが難しいので、こういった物を使うと食べられていいですね。
季節限定品
季節限定ですが、はぎれのよいお餅、やわらかおせちというのものもあります。
冷凍弁当(区分3 舌でつぶせる)
舌で簡単につぶせるムースタイプのお弁当やおかずです。
ここまでくるとなかなか家で作ろと思うと難しいです。
だからと言って原型が分からないような食事では、お年寄りも食べる気がなくなってしまいます。
区分3のおかずがどのようなものか一度お試しする、または時々利用するなどの使い方もよいかと思います。
なめらかおかずセット
こちらのなめらかおかずセットシリーズは、区分3(舌でつぶせる)のやわらか弁当、ムースタイプのお弁当になります。
冷凍なのでストックしておいて、食べたい時に電子レンジで温めてすぐ食べられるので、一人暮らしの方でも食べやすいです。
家で作るためのお手本に、試しに注文してみるのもいいかも知れません。
介護施設なんかでも、ただ食べるだけでなく見た目から食欲をそそるようにするこういった工夫が必要だと認識されるようになってきています。
お惣菜ムースセット
こちらも 舌でつぶせる硬さのムース食(区分3)になります。
「料理をそのままムース食に」をコンセプトとし、しっかりとした味付けが再現されています。
流水解凍で約1時間程度で解凍するだけで食べられます。
電子レンジでの解凍はできません。
おかずの一品として、または食欲がない時にこれ一品のみでお召し上がりください。
とろみ調整
水分をうまく飲み込めずむせてしまう方のために、お茶などの水分にとろみをつける粉です。
さらさらの水分より、トロッとトロミがついている方がむせずに飲み込めます。
おかずも焼き魚やお肉などそのままよりも、あんかけにした方が飲み込みやすいです。
お薬ゼリー
錠剤を飲みこみにくい時に使うゼリー状のオブラートです。
使い切りスティックタイプの物もあります。
薬が嫌いなお子さんが飲むときにも使います。
介護食を作る便利品
レトルトパックを温める機械
お湯を沸かさず、電子レンジも使わず簡単にレトルトパックを温められる『レトルト亭』という機械があります。
レトルトをヒーターで温めるため、洗い物も出ず便利です。
簡単にみじん切りができる機械
みじん切りをしたり、ドロドロにさせるなならこういったものを使うと便利です。
ミキサーの小さい版という感じです。
私も持っていますが、あっという間に小さく刻まれます。
大きいミキサーと違って洗うのも簡単で、不要な付属品が多くてちょっと高かった以外は満足してます。