「何もないところで転んでしまった。」
「家の中だから安全だと思っていたのに転倒してしまった。」
このような話は、高齢者では決して珍しくありません。
実際には、大きな段差よりも、数センチの段差や敷居、カーペットなど、普段は気にも留めない場所で転倒するケースが多くみられます。
加齢による筋力やバランス能力の低下に加え、足が上がりにくくなることで、小さな障害物にもつまずきやすくなるためです。
この記事では、高齢者がつまずきやすい場所をランキング形式で紹介し、それぞれの予防方法について分かりやすく解説します。
第1位 敷居や小さな段差
家の中でもっとも多いのが、部屋の出入り口にある敷居や数センチ程度の段差です。
高さは低くても、足先が少し引っ掛かるだけで転倒につながることがあります。
特に急いで歩いているときや、荷物を持っているときは注意が必要です。
【対策】
- 段差をなくせる場合はスロープを設置する
- 段差に目立つ色のテープを貼る
- 急がず一歩ずつ歩く習慣をつける
第2位 カーペットやマット
めくれたカーペットや玄関マットも、転倒の原因として非常に多くみられます。
滑り止めが付いていないマットは、踏んだ瞬間にずれたり、端につまずいたりする危険があります。
【対策】
- 滑り止めシートを使用する
- 厚みのあるマットは避ける
- 不要なマットは撤去する
第3位 電気コードや配線
リビングや寝室では、電気コードにつまずく事故も多いです。
視線が前を向いているため、足元の細いコードに気付きにくいことがあります。
【対策】
- コードを壁際へまとめる
- 配線カバーを利用する
- 歩く動線には物を置かない

転倒は「筋力が弱いから」だけで起こるものではありません。住環境を整えるだけでも、転倒リスクは大きく減らせます。まずは毎日歩く場所を見直してみましょう。
第4位 玄関の上がり框(かまち)
玄関の上がり框は、毎日通る場所ですが、高さがあるためバランスを崩しやすい場所です。
靴を履いたり脱いだりする動作が加わることで、片足立ちになる時間が長くなり、転倒の危険性が高まります。
【対策】
- 手すりを設置する
- 玄関用の椅子を利用する
- 滑りにくい靴を選ぶ

第5位 屋外の段差や縁石
屋外では、歩道の段差や縁石、駐車場の車止めなどでつまずくことが多くあります。
外出先では周囲の人や車にも注意が向きやすく、足元への意識が薄れやすいことも原因の一つです。
【対策】
- 足元を確認しながら歩く
- 時間に余裕を持って外出する
- 歩きやすい靴を履く

屋外では「急ぐこと」が転倒の大きな原因になります。信号やバスの時間に間に合わせようとせず、余裕を持った行動を心掛けましょう。
家族ができる転倒予防
家の中を一緒に確認する
本人は慣れているため危険に気付きにくいことがあります。
家族が一緒に歩きながら、つまずきそうな場所がないか確認してみましょう。
歩き方の変化を見逃さない
以前より足が上がっていない、歩幅が狭くなった、すり足になっているなどの変化は転倒のサインかもしれません。
歩行速度や姿勢にも注目すると、早めの対策につながります。
筋力を維持する
住環境を整えるだけではなく、下肢の筋力やバランス能力を維持することも重要です。
散歩や体操など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れましょう。
家族がやってはいけないこと
危険な場所をそのままにする
「今まで転んでいないから大丈夫」と考えて対策を後回しにすると、ある日突然転倒してしまうことがあります。
小さな段差やコードなど、改善できる場所は早めに見直しましょう。
急いで歩くよう促す
「早く歩いて」「急いで」と声を掛けると、歩幅が乱れて転倒する危険性が高まります。
本人のペースで歩けるように見守るようにしましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 家の中でも転倒することは多いですか?
はい。高齢者の転倒は自宅で起こることが多く、特に敷居やカーペット、玄関などが転倒しやすい場所として知られています。
Q. 杖を使えば転倒は防げますか?
杖は歩行を助ける道具ですが、使い始めるタイミングや高さが合っていないと、かえって歩きにくくなることもあります。持ち上げてしまってしっかりついていないなど上手く使えずに転倒することもあります。必要に応じて専門職へ相談しましょう。
Q. 転倒予防で最初に取り組むことは何ですか?
まずは家の中の危険な場所を減らすことがおすすめです。そのうえで、歩く機会を増やし、筋力やバランス能力を維持していきましょう。
まとめ
高齢者は、敷居やカーペット、電気コード、玄関、屋外の段差など、身近な場所でつまずいて転倒することも多いです。
転倒を防ぐためには、住環境を整えることと、筋力やバランス能力を維持することの両方が大切です。
家族が危険な場所を一緒に確認し、歩き方の変化にも早めに気付くことで、転倒のリスクを大きく減らすことができます。
「まだ大丈夫」と思わず、小さな対策を積み重ねることが、安全な生活につながります。

滑り止めがきつい靴などを室内で履いていると、何もないところでも引っかかってつまづくことがあります。靴下では滑って危ないからと室内履きを履く場合には、つまづかないか確認するようにしましょう。滑り止めがついた靴下くらいがちょうどいいかも知れません。
家族の毎日に役立つ情報
📖 あわせて読みたい(知識を深めるコラム)


🛒 暮らしを支えるグッズ(快適な毎日に)
