「まだ穴が開いていないから大丈夫。」
「何年も同じ靴を履いている。」
「履き慣れているから安心。」
このように考えている高齢者は多いです。
しかし、靴は毎日の歩行によって少しずつ傷みます。靴底がすり減ったり、クッション性が低下したりすると、転倒のリスクが高くなることがあります。
また、加齢によって足の形や筋力も変化するため、以前は合っていた靴が合わなくなることもあります。
この記事では、高齢者の靴を買い替えるタイミングや、安全な靴の選び方について分かりやすく解説します。
靴を買い替えた方がよいサイン
靴底がすり減っている
靴底が片方だけ大きくすり減っている場合は、滑りやすくなるだけでなく、歩き方のバランスも崩れやすくなります。
特にかかとの外側が大きく削れている場合は、早めの買い替えを検討しましょう。

すり減っている方向に傾きやすくなります。両側外側がすり減っていたらO脚になりやすい、またはもうなりかけているかもしれないので注意しましょう。
靴底が硬くなっている
長年使用した靴は、見た目がきれいでもクッション性が低下しています。
歩くたびに足への衝撃が大きくなり、疲れやすさや歩きにくさにつながることがあります。
足に合わなくなった
加齢により足の幅や甲の高さは変化します。
「以前よりきつい」「ゆるく感じる」といった変化がある場合は、サイズが合わなくなっている可能性があります。
滑りやすくなった
靴底の溝が浅くなると、雨の日や床材によっては滑りやすくなります。
特に屋内のフローリングや玄関では注意が必要です。

靴は「壊れたら交換するもの」ではなく、「安全に歩くための道具」なので、見た目だけではなく、靴底やクッション性も定期的に確認しましょう。
転倒しにくい靴の特徴
かかとをしっかり支える構造
かかと部分が硬く、足をしっかり支える靴は歩行時の安定性が高まります。
滑りにくい靴底
靴底に適度な溝があり、滑りにくい素材を使用した靴にしましょう。
足に合わせて調整できる
面ファスナー(マジックテープ)や靴ひもで足に合わせて固定できる靴は、歩行中に足が動きにくくなります。
つま先に適度な余裕がある
つま先が窮屈すぎる靴は足の指が動かしにくくなります。
一方で大きすぎる靴も足が中で滑り、つまずきの原因になるため注意しましょう。

高齢者の場合、「軽い靴=歩きやすい」とは限りません。転倒を予防するためには、軽さだけではなく、足にしっかりフィットして安定感がある靴を選びましょう。
避けた方がよい靴
歩きやすそうに見えても、高齢者には転倒の原因となりやすい靴があります。
かかとのないサンダル
かかとが固定されていないサンダルやスリッパは、歩くたびに足が不安定になり、つまずきやすくなります。
室内であっても、できるだけかかとを支える履物を選びましょう。

「ちょっと近所までだから」とサンダルで出掛ける方が時々いらっしゃいます。しかし、転倒は短時間の外出でも起こります。普段から歩きやすい靴を履く習慣をつけましょう。
底がすり減った靴
靴底がすり減ると滑りやすくなり、雨の日やフローリングで転倒する危険性が高まります。
見た目がきれいでも、靴底の状態は定期的に確認しましょう。
サイズが合わない靴
大きすぎる靴は足が中で動き、小さすぎる靴は足の指が十分に使えません。
どちらも歩行が不安定になるため、自分の足に合ったサイズを選ぶようにしましょう。。
ヒールが高い靴や底が厚すぎる靴
重心が不安定になりやすく、バランスを崩す原因になります。
普段履きには、底が適度な厚さで安定感のある靴がおすすめです。
滑りやすい靴、滑り止めが効きすぎている靴
つまづくことなく大股でしっかり歩くような方は、滑りやすい靴だと足をついた瞬間に滑って転倒することがあります。
元気よく歩ける方は、滑りにくい靴がおすすめです。
しかし、歩幅が狭くすり足気味でつまづきやすい方は、滑り止めが効いた靴に変えるとさらにつまづくことがあります。

外はそんなに気にならないかも知れませんが、施設の床ではすり足時にキュッとブレーキがかかる感じでひっかかることがあるので、靴を変えたばかりの時は注意が必要です。
家族ができること
靴底を定期的に確認する
本人は靴の傷みに気付いていないことがあります。
家族が靴底のすり減りや滑りやすさを確認するだけでも、転倒予防につながります。
歩き方も一緒に確認する
靴だけでなく、歩き方にも変化がないか観察しましょう。
すり足やふらつきが目立つ場合は、靴以外に筋力やバランス能力の低下が関係している可能性があります。
買い替えは午後がおすすめ
足は夕方にかけて少しむくみやすくなります。
午前中の足のサイズで選んでしまうと午後にきつく感じるかも知れないので、午後に試し履きをするのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q. 靴は何年くらいで買い替えた方がよいですか?
使用頻度によって異なりますが、靴底のすり減りやクッション性の低下が見られたら買い替えを検討しましょう。年数よりも状態を確認することが大切です。
Q. 室内ではスリッパでも大丈夫ですか?
滑りやすいスリッパや脱げやすい履物は転倒の原因になります。室内でも、かかとが安定した室内履きを選ぶと安心です。
Q. 軽い靴ほど歩きやすいのでしょうか?
必ずしもそうではありません。軽さだけでなく、足にしっかりフィットし、かかとを支える構造や滑りにくい靴底など、安全性も重要なポイントです。
まとめ
高齢者の靴は、見た目がきれいでも靴底やクッション性が劣化していることがあります。
「まだ履けるから」と使い続けるのではなく、靴底のすり減りや足へのフィット感を定期的に確認し、必要に応じて買い替えることが転倒予防につながります。
また、靴選びだけではなく、歩き方や住環境も合わせて見直すことで、より安全な生活を送ることができます。
家族も普段から靴の状態や歩く様子を確認し、安心して外出できる環境づくりを心掛けましょう。
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