「薬を飲んだか忘れてしまう」
「飲み忘れが多くて困っている」
という悩みは、高齢になるにつれて増えてきます。
薬の飲み忘れは、病気の悪化や治療効果の低下につながるだけでなく、飲んだか分からなくなって二重に服用してしまう原因にもなります。
しかし、飲み忘れは本人の努力不足ではなく、加齢や生活環境などさまざまな要因が関係しています。
この記事では、高齢者が薬を飲み忘れる主な原因と、今日からできる対策について分かりやすく解説します。
高齢者が薬を飲み忘れる主な原因
薬の種類が多い
高齢者は複数の病気を抱えていることも多く、何種類もの薬を服用している場合があります。
朝・昼・夕・寝る前など服用する時間が異なると、管理が難しくなり、飲み忘れや飲み間違いが起こりやすくなります。
生活リズムが変わる
外出した日や来客があった日など、普段と違う生活になると、服薬のタイミングを逃してしまうことがあります。
特に食後に飲む薬は、食事時間がずれることで忘れやすくなる傾向があります。
加齢による記憶力の低下
年齢とともに記憶力は少しずつ低下します。
「飲もうと思っていたのに忘れた」「飲んだかどうか思い出せない」ということは珍しくありません。
軽い物忘れでも服薬には影響するため、記憶だけに頼らない工夫が必要です。
薬を飲む必要性を感じていない
高血圧や脂質異常症など、自覚症状が少ない病気では「飲まなくても大丈夫」と思ってしまい、服薬が途切れてしまうことがあります。
症状がなくても薬には病気の悪化を防ぐ役割があるため、自己判断で中止しないようにしましょう。

「食事をとらなかったから」という理由で食後の薬を飲んでいないという方もいます。飲まないと危険と思っていないのでおきてしまう行動ですね。食事をとらなくても飲んでくださいねと伝えてもなかなか伝わらないので、根気強く薬の必要性について説明する必要があります。
飲み忘れを防ぐための対策
服薬時間を習慣化する
毎日決まった行動と薬を結び付けると、飲み忘れを減らしやすくなります。
例えば、「朝食後に飲む」「歯磨きのあとに飲む」など、生活習慣の中に組み込む方法がおすすめです。
一包化を利用する
薬局では、1回分の薬を1つの袋にまとめる「一包化(いっぽうか)」に対応している場合があります。
服薬の管理がしやすくなり、飲み間違いや飲み忘れの予防につながります。
お薬カレンダーやケースを活用する
曜日ごとや朝・昼・夕・寝る前に分けて管理できるお薬カレンダーやピルケースも便利です。
飲んだかどうかが一目で分かるため、家族も確認しやすくなります。

私の勤めているデイサービスでも、朝の問診で必ず「薬を飲んできましたか?」と確認します。予備をいつも持ってきてもらっていて、忘れていたらその場で飲んでもらいます。飲み忘れが続く場合は、本人だけで頑張るのではなく、家族や薬剤師、ケアマネジャーなどと相談しながら管理方法を見直しましょう。
薬を飲み忘れたときはどうすればいい?
薬を飲み忘れた場合の対応は、薬の種類によって異なります。
「気付いた時点ですぐに飲む」「次の服薬時間が近ければ1回分を飛ばす」など、薬ごとに対応方法が決められていることがあります。
自己判断で2回分をまとめて飲むと、副作用が強く出る可能性があるため避けましょう。
飲み忘れたときの対応が分からない場合は、処方を受けた医療機関や薬剤師に相談してください。
家族ができるサポート
服薬状況を一緒に確認する
毎日声を掛けたり、お薬カレンダーを一緒に確認したりするだけでも、飲み忘れの予防につながります。
ただし、毎回細かく確認し過ぎると本人が負担に感じることもあるため、無理のない範囲で見守るようにしましょう。
飲み忘れを責めない
「また忘れたの?」と責めるような言葉は、本人の自信を失わせてしまうことがあります。
飲み忘れは誰にでも起こり得ることです。原因を一緒に考え、「どうすれば忘れにくくなるか」を話し合ってみましょう。

毎日飲む薬がほとんどですが、中には2日に一回、週に何回、月に何回などという忘れやすい薬もあります。「毎日じゃないから忘れちゃうのよね」と言っている方もいます。
飲み忘れが多いときは専門職へ相談する
飲み忘れが頻繁に続く場合は、薬剤師や主治医、ケアマネジャーに相談しましょう。
薬の種類を減らしたり、一包化を利用したりすることで、管理しやすくなる場合があります。
介護サービスを利用している方は、訪問看護や訪問介護で服薬確認を受けられる場合もあります。

服薬管理で最も大切なのは、「本人が無理なく続けられる方法」を選ぶことです。便利なグッズを使っても、使い方が複雑だと続きません。生活スタイルに合わせて、できるだけ簡単な方法を取り入れることが長続きのポイントです。
よくある質問(FAQ)
Q. 薬を飲んだか分からなくなったときはどうすればいいですか?
A. 自己判断で追加して飲むことは避けましょう。飲んだかどうか確認できない場合は、処方した医療機関や薬剤師に相談してください。
Q. 市販のお薬ケースだけでも効果はありますか?
A. はい。曜日ごとや時間帯ごとに分けられるケースは、飲み忘れや飲み間違いの予防に役立ちます。本人に合った管理方法を探しましょう。

100均などでもお薬ケースは売っていますが、蓋が硬いものもあります。毎日使うものなので使いやすいものを選びましょう。
Q. 認知症でも薬の管理はできますか?
A. 初期であれば管理できる方もいますが、症状が進行すると家族や介護サービスによるサポートが必要になる場合があります。早めに相談し、本人に合った方法を検討しましょう。
まとめ
高齢者の薬の飲み忘れは、加齢による記憶力の低下だけでなく、薬の種類の多さや生活リズムの変化など、さまざまな原因が関係しています。
一包化やお薬カレンダーなどを活用し、生活習慣の中で服薬を管理することで、飲み忘れを減らせる可能性があります。

お薬ケースは私も使うことがあります。飲み忘れということではなく、毎日同じことを繰り返していると、今日の分を飲んだか飲んでないかが分からなくなってしまうことがあるんです。ケースに分けておけば、空になっていれば飲んだと分かるので便利です。同じのを二回飲んでしまったりしないためにもあると使用すると安心です。
飲み忘れが続く場合は、一人や家族だけで抱え込まず、医師や薬剤師、ケアマネジャーなどに相談し、無理なく続けられる方法を見つけましょう。
家族の毎日に役立つ情報
📖 あわせて読みたい(知識を深めるコラム)


🛒 暮らしを支えるグッズ(快適な毎日に)

