「最近、お父さんやお母さんがよくつまずくようになった。」
「歩いていてふらつくことが増えた気がする。」
このような変化があると、転倒しないか心配になりますよね。
高齢者の転倒は骨折につながることも多く、その後の生活に大きく影響する場合があります。
しかし、転びやすくなる原因は一つではありません。
歩く力だけでなく、生活環境や体調など、いくつかの原因が重なっていることも少なくありません。
今回は、高齢者が転びやすくなったと感じたときに、ご家庭でまず見直したいポイントをご紹介します。
転びやすくなる原因は一つではありません
年齢とともに筋力やバランス能力は少しずつ低下します。
そのため、今まで問題なく歩けていた場所でも転びやすくなることがあります。
また、
- 筋力の低下
- 視力の低下
- 足の痛み
- 靴が合っていない
- 薬の影響
- 室内環境
など、さまざまなことが転倒につながります。

「年だから仕方ない」と思われがちですが、転倒の原因は改善できるものも多くあります。一つずつ確認していくことが大切です。
家の中を見直してみましょう
転倒は外よりも家の中で起こることが少なくありません。
特に確認したい場所は、
- カーペットのめくれ
- 電気コード
- 段差
- 暗い廊下
- 滑りやすいマット
などです。
毎日歩く場所だからこそ、小さな危険が転倒につながることがあります。
靴も大切なポイントです
「家の中だから」と、かかとのないスリッパを履いている方も多いですが、脱げやすい履物は転倒の原因になります。
室内でも足に合った履物を選ぶことで、歩きやすさが変わることがあります。
また、靴底がすり減っていないかも確認してみましょう。

歩き方を改善する前に、まず履物を見直すだけで歩きやすくなる方もいます。特に滑りやすいスリッパには注意しましょう。
歩く時の声かけのポイント
歩く時の声かけのポイントは、『つま先をしっかり上げて踵からつく』です。
歩くのが怖いと、つま先からついたり、すり足だったりするのですが、それだとつまづきやすくなります。

足を前に出したら、まずは踵から付くのが正しい歩き方です。踵を付いてから足裏全体をついて、最後つま先で蹴って前に進みます。
太ももごと上にあげるとバランスを崩しやすいので、『足をもっと上げて』の声かけは、バランスが悪い方には危険です。
無理に歩かせる必要はありません
転ばないようにするためには運動も大切ですが、急にたくさん歩いたり、無理な運動をしたりする必要はありません。
本人の体力に合わせて少しずつ体を動かすことが大切です。
歩くことに不安がある場合は、手すりや杖などの福祉用具を利用することで安心して生活できる場合もあります。
「まだ大丈夫」が一番危険です
一度も転んだことがない方でも、
- つまずくことが増えた
- 立ち上がりが大変そう
- 歩く速度が遅くなった
このような変化があれば、転倒のリスクは高くなっている可能性があります。
転んでから対策を始めるのではなく、「少し危ないかな」と感じた時点で生活を見直すことが大切です。

ご家族は毎日見ているため、小さな変化に気付きやすい存在です。「最近少し歩き方が変わった」という気付きが、転倒予防につながることも少なくありません。
まとめ
高齢者が転びやすくなったと感じたら、まずは生活環境や履物、体調などを見直してみましょう。
転倒は筋力だけが原因ではなく、複数の要因が重なって起こることが多いため、一つずつ改善していくことが大切です。
また、歩き方の変化やつまずきが増えたと感じたら、「まだ転んでいないから大丈夫」と考えず、早めに対策を始めることで大きなけがを防げる可能性があります。
できることから少しずつ取り入れて、安全に生活できる環境を整えていきましょう。




