「昨日までは普通に歩いていたのに、今日は急に歩けなくなってしまった…」
このような状況になると、ご家族はとても心配になりますよね。
高齢になると筋力が少しずつ低下することはありますが、「急に歩けなくなる」場合は、単なる筋力低下ではない可能性もあります。
もちろん、一時的な体調不良や痛みが原因のこともありますが、中には早めの受診が必要な病気が隠れていることもあります。
今回は、高齢者が急に歩けなくなったときに考えられる主な原因と、ご家庭で確認したいポイントについてご紹介します。
まず確認したいこと
急に歩けなくなった場合は、まず次のような変化がないか確認してみてください。
- 足や腰に強い痛みがある
- 片足だけ力が入りにくい
- 手も動かしにくい
- 顔のゆがみやろれつが回らない様子がある
- 転倒した覚えがある
- 熱がある
- いつもよりぼんやりしている
これらが見られる場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

「歩けない」という結果だけでなく、「なぜ歩けないのか」を見ることが大切です。痛みなのか、筋力なのか、バランスなのかによって対応が変わります。
考えられる主な原因
筋力低下や疲労
長時間寝込んだあとや、食事量が減って体力が落ちていると、一時的に歩けなくなることがあります。
数日で改善する場合もありますが、歩かない期間が長くなるほど筋力は落ちやすくなります。
膝や腰の痛み
変形性膝関節症や腰痛などが悪化すると、痛みで歩けなくなることがあります。
「立つことはできるけれど歩くと痛い」という場合は、この可能性も考えられます。
転倒によるけが
本人が「転んでいない」と話していても、小さな転倒を覚えていないこともあります。
骨折や打撲が原因で歩けなくなることもあるため、痛みや腫れがないか確認してみましょう。
脳の病気
片側だけ力が入りにくい、手も動かしにくい、ろれつが回らないなどの症状がある場合は、脳卒中などの可能性もあります。
迷った場合は、様子を見続けるのではなく、早めの受診をおすすめします。

脳卒中では「歩けない」より前に、「いつもと様子が違う」という変化をご家族が感じることが少なくありません。
家庭で無理に歩かせない
「歩けなくなったから歩かせてリハビリしよう」と考える方もいますが、原因が分からないうちは無理に歩かせないようにしましょう。
痛みや骨折がある場合は悪化することがあります。
まずは安全な場所で休んでもらい、必要に応じて受診することが大切です。
歩けるようになっても安心しない
一時的に歩けるようになったとしても、
- 以前より歩く速度が遅い
- すぐ疲れる
- ふらつく
といった変化が残る場合もあります。
このような状態では、転倒しやすくなっている可能性があります。
しばらくは見守りながら生活すると安心です。

「歩けるようになった=元通り」とは限りません。以前との違いが残っていないかを確認することが、転倒予防につながります
まとめ
高齢者が急に歩けなくなったときは、筋力低下や痛みだけでなく、病気やけがが隠れていることもあります。
慌てて歩かせようとせず、まずは原因を考えることが大切です。
原因が分かり適切な対応ができれば、再び安心して歩けるようになる方も多くいます。
焦らず、ご本人の様子をよく見ながら対応してあげてください。





